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骨髄幹細胞と脳梗塞治療について

骨髄幹細胞を使った再生医療によって、今まで困難だといわれていた脳梗塞や心筋梗塞の細胞レベルでの治療が実現できるのではないかと期待されています。
  
脳梗塞は、脳内の血管が血栓によって詰まってしまい、血の流れが止まることで神経細胞が傷ついたり壊死したりする病気です。
脳梗塞を発症すると傷ついた細胞が担っていた言語や運動などの機能が失われ、深刻な後遺症に悩まされるケースが多くあります。

現在、脳梗塞の治療は血栓を溶かす薬を用いて血流を回復させるという方法で行われるのが一般的となっていますが、この方法は発症から約3時間以内に行わなければいけないという制限付きとなっています。

骨髄幹細胞を使った再生医療は、傷ついた脳の細胞に活力を与える物質や新たな血管を形成する物質を放出することで脳の細胞を再生させるという方法で行われます。
骨髄幹細胞には時間がたつと神経細胞に変わるという特徴もあり、中程度の脳梗塞患者を対象にした臨床試験では通常の治療よりも早く運動能力や言語能力が回復したという結果が出ています。

具体的には、患者の骨盤から注射器によって約40ccの骨髄液を取り出し、その中にある骨髄幹細胞を三週間程度かけて培養し、点滴によって腕の静脈から注入するという方法で行われるため、患者の体にかかる負担が少ないという利点もあります。

これから訪れる高齢化社会にともなって増えていくと予想されている脳梗塞やパーキンソン病など、移植手術ができない中枢神経系疾患の新しい治療法として、骨髄幹細胞を用いた再生医療への期待が高まりつつあります。
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